2011年7月2日星期六

今年は「1回め」のエンディング? 2年めの意外な展開も明らかになった「TARTAROS-タルタロス-」1周年記念開発&運営インタビュー

今年は「1回め」のエンディング? 2年めの意外な展開も明らかになった「TARTAROS-タルタロス-」1周年記念開発&運営インタビュー
シーアンドシーメディアが運営するオンラインRPG「TARTAROS-タルタロス-」が,2011年1月27日でサービス開始1周年を迎える。すでに公式サイト上でも1周年を記念したキャンペーンの数々が開始されているため,それを見て「もう1年も経ったのか」と感慨深く思う初期からのプレイヤーや,「まだ1年しか経ってないの?」と驚くプレイヤーもいるかもしれない。
 今回,4Gamerでは,1周年を迎えるにあたって,開発元のINTIV Soft CEOのLee Ju Won氏と,日本の運営プロデューサーを務める曽根光太郎氏にインタビューを行った。これまでの裏話とともに,今後のアップデートやシナリオの展開についても,思わぬ新情報が次々と明らかになった。ぜひ最後までお読みいただきたい。

「TARTAROS-タルタロス-」公式サイト

4Gamer:
 本日はよろしくお願いいたします。
 まずは,日本でのサービス開始から1周年を迎えての心境をお聞かせいただけますか。
INTIV Soft CEO Lee Ju Won氏(以下,Lee氏):
 振り返る暇もなく,1年間があっという間に過ぎたという印象です。運営元のシーアンドシーメディアさんが公開した1周年記念の特設サイトを拝見したところ,正式サービス開始からこれまでに行われたアップデート内容のリストが掲載されており,感慨深く思いました。あっという間の1年間でしたが,本当にうまく運営していただいて,感謝の気持ちでいっぱいですね。
タルタロス運営プロデューサー曽根光太郎氏(以下,曽根氏):
 そうですね。アップデートの連続で何かと慌ただしい1年間でした。正直,成果を残せたものと,そうでなかったものがありましたが,我々がいろいろな取り組みをできたのも,ひとえにプレイヤーさんによる1年間の支えがあったからこそだと思います。また,継続的に1年間続けてプレイしてくれているプレイヤーさんが非常に多くいらっしゃいまして,タルタロスを心から愛してくださっているお客様の力があってこその「タルタロス」だと,1周年を迎えるにあたり,強く感じております。
4Gamer:
 この1年間で嬉しかったこと,大変だったこと,いろいろあると思いますが,とくに印象に残っている出来事は何でしょうか?
Lee氏:
 大きく分けて3つあります。まずは,日本での正式サービスの開始直後,「タルタロスはシナリオが中心のゲーム」だということを強くアピールするため,3か月連続でシナリオのアップデートを行いました。通常シナリオを完成させるには膨大な開発期間がかかるのですが,その3か月間,開発スタッフは1日20時間以上働きながら開発に挑むことになりました。それほど大変だったにもかかわらず,開発スタッフが皆楽しみながら仕事をしてくれたので,社長としては非常に嬉しかったです。
 また,オープンβテスト中にサーバーが不安定でログインできない事態が発生しましたが,そのときは心が痛みました。オープン前に万全の準備ができていれば,プレイヤーさんにももっとよい印象を残せたはずですが,それができなかったことを残念に思います。
 3つめは,4Gamerの「注目タイトルランキング」でタルタロスが3か月間ほど1位にランクされていたことですね。実は,その間は4Gamerのランキングを毎日確認して「順位が下がったらどうしよう」とハラハラしていました(笑)。
曽根氏:
 1年を通して,すべてのプレイヤーさんを受け入れられる態勢ができなかったことが心残りであり,今後の課題でもあると認識をしております。また,サービスを開始してから現在に至るまで,プレイヤーさんから非常に多くの前向きなご意見をお送りいただいています。具体的には,「もっとこうしていったほうがゲームとして良くなるのでは?」「こうすれば新しいプレイヤーさんを取り込めていけるのではないか?」など,タルタロスに対して細部までよく考えてくださっているご意見が多く,そういったご意見のすべてを反映できていないという現状に対して,現状よりもさらに取り組んでいかなくてはならないと感じています。
 1年間運営してきた中で,少しずつ仕様改善に取り組んでいった結果,ユーザーさんから「良い対応をしてもらえた」という喜びの声をいただけていることは非常に嬉しいですね。ですので,運営側としてはプレイヤーさんによる仕様変更・改善に関するご要望は非常に重要であり,ありがたく思っております。
4Gamer:
 仕様改善が多かったということですが,当初想定していたゲームの方向性と現在とで,なにか違いはあるのでしょうか?
Lee氏:
 「オンラインゲーム市場において,シナリオを強調したタイトルが成功できるのか」という疑問を抱えながらサービスを始めたため,当初はとにかく不安が大きかったですね。ですが,プレイヤーさんが我々の想定通りにシナリオを受け入れてくださったので,以降はプレイヤーさんの意見に合わせて開発を進めていくこととなりました。
4Gamer:
 プレイヤーにシナリオを受け入れられている,と感じたきっかけはあるのでしょうか?
Lee氏:
子供時代のシュバルマン
 タルタロスには主人公キャラクターが9人いるため,9人全員がいつもシナリオ自体の主人公になるわけではありません。「今回のシナリオはこのキャラクターがメインで,ほかのキャラクターは脇役」といった構成になってしまうため,自分の思い入れの弱いキャラクターが主人公となっている場合,キャラクターが物語から除外されているような気分になってしまうかもしれません。ですが,予想以上に,どのキャラクターが主人公であっても,シナリオを楽しんでいただけたようでした。
 タルタロスの場合は9人の主人公キャラクターをプレイヤーさんがいつでも自由に選択できますし,あるいは「今回のシナリオはお気に入りのキャラクターがメインではなかったけど,次回のシナリオに期待しよう」とも思えます。それでバランスが取れたのかなと思います。
曽根氏:
 シナリオがしっかりしていることに付随して,キャラクターの個性が立っているというのもありますね。プレイヤーさんのキャラクターに対する愛着も非常に強いんです。
4Gamer:
 なるほど。では,シナリオ以外でプレイヤーに評価されていると感じられる部分はありますか?
Lee氏:
 パーティプレイが半強制となっているオンラインゲームが多い中,タルタロスは簡単にソロプレイができるという点でしょうか。また,タルタロスのパーティプレイに関しては,一人は戦士,一人はヒーラー……など他の一般的なオンラインゲームのように,キャラクターのタイプを合わせる必要がない,というメリットもありますね。
曽根氏:
 そんなに難度の高いステージが多いわけでもないため,基本的にどんなキャラクターの組み合わせでもクリアできます。ですので,愛着のあるキャラクターを使って自由にプレイできるという点がプレイヤーさんに評価していただけているのではないかと思います。
4Gamer:
 たしかに,ここまでキャラクターの立っているオンラインゲームも珍しいですね。ただ,ソロプレイが楽しみやすい一方,パーティプレイに関しては,とくに「プレイヤーのレベルが低い間はパーティを組みにくい」といった意見も見られますが。
曽根氏:
 現在は,レベルの離れたプレイヤーさん同士が出会う機会が増えるように,低~中レベルのマップにおいて,そこでしか獲得できないアイテムを配置することで調整を行っています。
4Gamer:
 なるほど,低レベルのマップに来た上級プレイヤーが,アイテム狩りをしつつ初級プレイヤーとパーティを組んでレベル上げを手伝う……というイメージでしょうか。
曽根氏:
 はい。高レベルプレイヤー側に経験値は入りませんが,アイテム収集のついでに初級プレイヤーさんと交流してもらうような感じです。
4Gamer:
 分かりました。
 では,この1年間でプレイヤーから挙がってきた要望や問題点としては,どういったものがあったのでしょうか?
曽根氏:
 「今後のストーリー展開が気になる」など,シナリオやキャラクターに関連したものが最も多かったですね。シナリオが進行するにつれて「こういうキャラクターを入れてほしい」「このNPCが途中で仲間になったりはしないのか?」など,キャラクターに関する要望をくださる方が多くいらっしゃったので,シナリオとキャラクターが,プレイヤーさんに一番魅力的に感じていただけている部分だろうと感じております。
 また,システム面に関しては,クライアントがプレイ中に落ちてしまうといった不具合が慢性的に発生してしまったので,システム面のご要望も多かったです。これについてはは開発側・運営側ともに大変申し訳なく思っております。
Lee氏:
 クライアントの強制終了は,現在最重点の問題となっていますが,短期間で解決できるものではないため,なるべくクライアントが重くならないように改善する方向で進めています。
4Gamer:
 プレイヤーからの要望を仕様に大きく取り入れた例などはありますか?
曽根氏:
 夏にいただいたアンケートをもとに,秋から冬にかけて大々的な仕様変更を行ってきましたが,とくにプレイヤーさんの反響が大きかった部分としては,主人公キャラクターの目について「生気が感じられない」といったご意見を受けて,目に光を入れたことですね。修正前と修正後の顔を比べてしっかりと見ないと分からないような修正ではありますが,プレイヤーさんにとっては,大きく印象が変わったようです。「自分の好きなキャラクターがもっと良くなった」と,非常に好評をいただきました。
Lee氏:
 開発元としても,修正可能な要望に関してはできるだけ対応するようにしております。現在は,一度見たシナリオを再び見られるようにするリプレイ機能を準備中です。
4Gamer:
 要望ということで見てみますと,4Gamerのユーザーレビューでは,アイテムボックスや倉庫などインベントリの容量不足に対する不満も出ていますね。
Lee氏:
 インベントリの容量不足の問題は我々も把握しています。アイテム製作のために集める素材の種類が多いことが原因の一つとなっているため,アイテム製作方式を簡略化しなければならないと思っています。また,アクセサリーの種類も多いので,不要なアクセサリーをリサイクルできるシステムの導入も考えています。
Lee氏:
 あと,プレイヤーさんの要望で一番印象に残っているのは,以前のインタビューでもお話しした,ソーマの「男の娘」アバターに関する要望のメールですね(笑)。要望にお応えしたかったのですが,「今回はごめんなさい」と日本語でお返事を出しました。
4Gamer:
 日本のプレイヤーが韓国の開発元へ直接メールするというのは,異例のことなのでしょうか?
Lee氏:
 通常は運営元を介して要望を受け取るため,開発元のホームページではそもそも連絡先のメールアドレスを公開していないんですよ(笑)。しかも,日本語ではなくちゃんと韓国語で送ってくださったので,本当にびっくりしました。
4Gamer:
 それはまた,かなり強い思いがこめられたご意見ですね……。
曽根氏:
 アバターに関しては,弊社が行うアンケートに対しても「こういうデザインのアバターを入れてほしい」というピンポイントな要望が多いですね。プレイヤーさん一人一人の中でイメージされているものが多岐にわたっているため,熱意に圧倒されそうになりつつも,要望の内容は開発元へこと細かに伝えています。
4Gamer:
 話は変わりますが,オンラインゲームにおいても,ここ1年でタルタロスのようにアクション性の高いタイトルが増えています。こうした状況に関しては,どのように捉えていますか?
Lee氏:
 オンラインゲームのプレイヤー目線で話しますと……今まではマウスでクリックするだけの簡単な操作のゲームが多かったため,アクション性の高さをアピールするタイトルが増えているのは良いことだと思います。そうした中でタルタロスも,「マウスのクリックだけじゃなく,キーボードも使って遊べるゲームがありますよ」とオンラインゲームを初めて遊ぶプレイヤーに対する道しるべになれるのでは,と考えています。
4Gamer:
 昨年のG-Star 2010ではアクション性の高いタイトルが非常に目立っていましたし,すでに日本上陸が決定しているタイトルも多いようですが,運営としてはいかがですか。
曽根氏:
 アクション性の高いタイトルが一般的になることによって,タルタロスも「とっつきにくい」といった印象を持たれなくなるのではないかと思います。ですので,我々としては,それほどマイナスだとは捉えていません。
 それに,「アクション性」と言われるものにもいろいろな要素があると思うんですね。敵の数や強さといったバランスもそうですし,キャラクターのモーション,カメラワーク,いろいろな違いがあると思うので,「アクション性の高いタイトルがほかにあるからタルタロスが見劣りする」といった懸念はしていません。何より,タルタロスには一番の魅力としてシナリオやキャラクターがありますので,アクションゲームが一般的になっても,タルタロスは頑張っていけると思っておりますシーアンドシーメディアが運営するオンラインRPG「TARTAROS-タルタロス-」が,2011年1月27日でサービス開始1周年を迎える。すでに公式サイト上でも1周年を記念したキャンペーンの数々が開始されているため,それを見て「もう1年も経ったのか」と感慨深く思う初期からのプレイヤーや,「まだ1年しか経ってないの?」と驚くプレイヤーもいるかもしれない。
 今回,4Gamerでは,1周年を迎えるにあたって,開発元のINTIV Soft CEOのLee Ju Won氏と,日本の運営プロデューサーを務める曽根光太郎氏にインタビューを行った。これまでの裏話とともに,今後のアップデートやシナリオの展開についても,思わぬ新情報が次々と明らかになった。ぜひ最後までお読みいただきたい。

「TARTAROS-タルタロス-」公式サイト

4Gamer:
 本日はよろしくお願いいたします。
 まずは,日本でのサービス開始から1周年を迎えての心境をお聞かせいただけますか。
INTIV Soft CEO Lee Ju Won氏(以下,Lee氏):
 振り返る暇もなく,1年間があっという間に過ぎたという印象です。運営元のシーアンドシーメディアさんが公開した1周年記念の特設サイトを拝見したところ,正式サービス開始からこれまでに行われたアップデート内容のリストが掲載されており,感慨深く思いました。あっという間の1年間でしたが,本当にうまく運営していただいて,感謝の気持ちでいっぱいですね。
タルタロス運営プロデューサー曽根光太郎氏(以下,曽根氏):
 そうですね。アップデートの連続で何かと慌ただしい1年間でした。正直,成果を残せたものと,そうでなかったものがありましたが,我々がいろいろな取り組みをできたのも,ひとえにプレイヤーさんによる1年間の支えがあったからこそだと思います。また,継続的に1年間続けてプレイしてくれているプレイヤーさんが非常に多くいらっしゃいまして,タルタロスを心から愛してくださっているお客様の力があってこその「タルタロス」だと,1周年を迎えるにあたり,強く感じております。
4Gamer:
 この1年間で嬉しかったこと,大変だったこと,いろいろあると思いますが,とくに印象に残っている出来事は何でしょうか?
Lee氏:
 大きく分けて3つあります。まずは,日本での正式サービスの開始直後,「タルタロスはシナリオが中心のゲーム」だということを強くアピールするため,3か月連続でシナリオのアップデートを行いました。通常シナリオを完成させるには膨大な開発期間がかかるのですが,その3か月間,開発スタッフは1日20時間以上働きながら開発に挑むことになりました。それほど大変だったにもかかわらず,開発スタッフが皆楽しみながら仕事をしてくれたので,社長としては非常に嬉しかったです。
 また,オープンβテスト中にサーバーが不安定でログインできない事態が発生しましたが,そのときは心が痛みました。オープン前に万全の準備ができていれば,プレイヤーさんにももっとよい印象を残せたはずですが,それができなかったことを残念に思います。
 3つめは,4Gamerの「注目タイトルランキング」でタルタロスが3か月間ほど1位にランクされていたことですね。実は,その間は4Gamerのランキングを毎日確認して「順位が下がったらどうしよう」とハラハラしていました(笑)。
曽根氏:
 1年を通して,すべてのプレイヤーさんを受け入れられる態勢ができなかったことが心残りであり,今後の課題でもあると認識をしております。また,サービスを開始してから現在に至るまで,プレイヤーさんから非常に多くの前向きなご意見をお送りいただいています。具体的には,「もっとこうしていったほうがゲームとして良くなるのでは?」「こうすれば新しいプレイヤーさんを取り込めていけるのではないか?」など,タルタロスに対して細部までよく考えてくださっているご意見が多く,そういったご意見のすべてを反映できていないという現状に対して,現状よりもさらに取り組んでいかなくてはならないと感じています。
 1年間運営してきた中で,少しずつ仕様改善に取り組んでいった結果,ユーザーさんから「良い対応をしてもらえた」という喜びの声をいただけていることは非常に嬉しいですね。ですので,運営側としてはプレイヤーさんによる仕様変更・改善に関するご要望は非常に重要であり,ありがたく思っております。
4Gamer:
 仕様改善が多かったということですが,当初想定していたゲームの方向性と現在とで,なにか違いはあるのでしょうか?
Lee氏:
 「オンラインゲーム市場において,シナリオを強調したタイトルが成功できるのか」という疑問を抱えながらサービスを始めたため,当初はとにかく不安が大きかったですね。ですが,プレイヤーさんが我々の想定通りにシナリオを受け入れてくださったので,以降はプレイヤーさんの意見に合わせて開発を進めていくこととなりました。
4Gamer:
 プレイヤーにシナリオを受け入れられている,と感じたきっかけはあるのでしょうか?
Lee氏:
子供時代のシュバルマン
 タルタロスには主人公キャラクターが9人いるため,9人全員がいつもシナリオ自体の主人公になるわけではありません。「今回のシナリオはこのキャラクターがメインで,ほかのキャラクターは脇役」といった構成になってしまうため,自分の思い入れの弱いキャラクターが主人公となっている場合,キャラクターが物語から除外されているような気分になってしまうかもしれません。ですが,予想以上に,どのキャラクターが主人公であっても,シナリオを楽しんでいただけたようでした。
 タルタロスの場合は9人の主人公キャラクターをプレイヤーさんがいつでも自由に選択できますし,あるいは「今回のシナリオはお気に入りのキャラクターがメインではなかったけど,次回のシナリオに期待しよう」とも思えます。それでバランスが取れたのかなと思います。
曽根氏:
 シナリオがしっかりしていることに付随して,キャラクターの個性が立っているというのもありますね。プレイヤーさんのキャラクターに対する愛着も非常に強いんです。
4Gamer:
 なるほど。では,シナリオ以外でプレイヤーに評価されていると感じられる部分はありますか?
Lee氏:
 パーティプレイが半強制となっているオンラインゲームが多い中,タルタロスは簡単にソロプレイができるという点でしょうか。また,タルタロスのパーティプレイに関しては,一人は戦士,一人はヒーラー……など他の一般的なオンラインゲームのように,キャラクターのタイプを合わせる必要がない,というメリットもありますね。
曽根氏:
 そんなに難度の高いステージが多いわけでもないため,基本的にどんなキャラクターの組み合わせでもクリアできます。ですので,愛着のあるキャラクターを使って自由にプレイできるという点がプレイヤーさんに評価していただけているのではないかと思います。
4Gamer:
 たしかに,ここまでキャラクターの立っているオンラインゲームも珍しいですね。ただ,ソロプレイが楽しみやすい一方,パーティプレイに関しては,とくに「プレイヤーのレベルが低い間はパーティを組みにくい」といった意見も見られますが。
曽根氏:
 現在は,レベルの離れたプレイヤーさん同士が出会う機会が増えるように,低~中レベルのマップにおいて,そこでしか獲得できないアイテムを配置することで調整を行っています。
4Gamer:
 なるほど,低レベルのマップに来た上級プレイヤーが,アイテム狩りをしつつ初級プレイヤーとパーティを組んでレベル上げを手伝う……というイメージでしょうか。
曽根氏:
 はい。高レベルプレイヤー側に経験値は入りませんが,アイテム収集のついでに初級プレイヤーさんと交流してもらうような感じです。
4Gamer:
 分かりました。
 では,この1年間でプレイヤーから挙がってきた要望や問題点としては,どういったものがあったのでしょうか?
曽根氏:
 「今後のストーリー展開が気になる」など,シナリオやキャラクターに関連したものが最も多かったですね。シナリオが進行するにつれて「こういうキャラクターを入れてほしい」「このNPCが途中で仲間になったりはしないのか?」など,キャラクターに関する要望をくださる方が多くいらっしゃったので,シナリオとキャラクターが,プレイヤーさんに一番魅力的に感じていただけている部分だろうと感じております。
 また,システム面に関しては,クライアントがプレイ中に落ちてしまうといった不具合が慢性的に発生してしまったので,システム面のご要望も多かったです。これについてはは開発側・運営側ともに大変申し訳なく思っております。
Lee氏:
 クライアントの強制終了は,現在最重点の問題となっていますが,短期間で解決できるものではないため,なるべくクライアントが重くならないように改善する方向で進めています。
4Gamer:
 プレイヤーからの要望を仕様に大きく取り入れた例などはありますか?
曽根氏:
 夏にいただいたアンケートをもとに,秋から冬にかけて大々的な仕様変更を行ってきましたが,とくにプレイヤーさんの反響が大きかった部分としては,主人公キャラクターの目について「生気が感じられない」といったご意見を受けて,目に光を入れたことですね。修正前と修正後の顔を比べてしっかりと見ないと分からないような修正ではありますが,プレイヤーさんにとっては,大きく印象が変わったようです。「自分の好きなキャラクターがもっと良くなった」と,非常に好評をいただきました。
Lee氏:
 開発元としても,修正可能な要望に関してはできるだけ対応するようにしております。現在は,一度見たシナリオを再び見られるようにするリプレイ機能を準備中です。
4Gamer:
 要望ということで見てみますと,4Gamerのユーザーレビューでは,アイテムボックスや倉庫などインベントリの容量不足に対する不満も出ていますね。
Lee氏:
 インベントリの容量不足の問題は我々も把握しています。アイテム製作のために集める素材の種類が多いことが原因の一つとなっているため,アイテム製作方式を簡略化しなければならないと思っています。また,アクセサリーの種類も多いので,不要なアクセサリーをリサイクルできるシステムの導入も考えています。
Lee氏:
 あと,プレイヤーさんの要望で一番印象に残っているのは,以前のインタビューでもお話しした,ソーマの「男の娘」アバターに関する要望のメールですね(笑)。要望にお応えしたかったのですが,「今回はごめんなさい」と日本語でお返事を出しました。
4Gamer:
 日本のプレイヤーが韓国の開発元へ直接メールするというのは,異例のことなのでしょうか?
Lee氏:
 通常は運営元を介して要望を受け取るため,開発元のホームページではそもそも連絡先のメールアドレスを公開していないんですよ(笑)。しかも,日本語ではなくちゃんと韓国語で送ってくださったので,本当にびっくりしました。
4Gamer:
 それはまた,かなり強い思いがこめられたご意見ですね……。
曽根氏:
 アバターに関しては,弊社が行うアンケートに対しても「こういうデザインのアバターを入れてほしい」というピンポイントな要望が多いですね。プレイヤーさん一人一人の中でイメージされているものが多岐にわたっているため,熱意に圧倒されそうになりつつも,要望の内容は開発元へこと細かに伝えています。
4Gamer:
 話は変わりますが,オンラインゲームにおいても,ここ1年でタルタロスのようにアクション性の高いタイトルが増えています。こうした状況に関しては,どのように捉えていますか?
Lee氏:
 オンラインゲームのプレイヤー目線で話しますと……今まではマウスでクリックするだけの簡単な操作のゲームが多かったため,アクション性の高さをアピールするタイトルが増えているのは良いことだと思います。そうした中でタルタロスも,「マウスのクリックだけじゃなく,キーボードも使って遊べるゲームがありますよ」とオンラインゲームを初めて遊ぶプレイヤーに対する道しるべになれるのでは,と考えています。
4Gamer:
 昨年のG-Star 2010ではアクション性の高いタイトルが非常に目立っていましたし,すでに日本上陸が決定しているタイトルも多いようですが,運営としてはいかがですか。
RMT
曽根氏:
 アクション性の高いタイトルが一般的になることによって,タルタロスも「とっつきにくい」といった印象を持たれなくなるのではないかと思います。ですので,我々としては,それほどマイナスだとは捉えていません。
 それに,「アクション性」と言われるものにもいろいろな要素があると思うんですね。敵の数や強さといったバランスもそうですし,キャラクターのモーション,カメラワーク,いろいろな違いがあると思うので,「アクション性の高いタイトルがほかにあるからタルタロスが見劣りする」といった懸念はしていません。何より,タルタロスには一番の魅力としてシナリオやキャラクターがありますので,アクションゲームが一般的になっても,タルタロスは頑張っていけると思っております FF11 RMT リネージュ2 RMT メイプルストーリー RMT

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